ペットの名話 保管庫
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友人Nの家は家族全員が愛犬家なのです。

愛犬家の友人宅

友人Nは愛犬家として友人間では有名でしたが家族もそうだったと知ったのは最近でした。
友人が家に帰る途中で倒れている犬を拾ったのですが、倒れていたのは栄養失調気味だったからですが身体には無数の傷跡があったらしいのです。

友人が道端で倒れていたことを説明すると快く診察してくれた獣医には今夜は入院の必要があることと虐待にあっていたのではないかと告げられました。

先にも書いた通り友人は犬が好きなので家でも常といっていいほど犬を飼っていたのですが、半年前に老衰で死んだ愛犬を忘れられずに他の犬はまだ飼っていませんでした。

だから犬との相性さえ良ければそのまま家で飼ってしまおうかと思っていたのです。
家族は皆犬好きなので突然犬を連れ帰っていっても何の問題もなく受け入れてくれるのは間違いがありませんが、虐待されていた犬というのは精神的なトラウマがどこかに残っていて人間を嫌っているかもしれないのです。

獣医の先生にも相談したら虐待を受けた犬の反応については個体差があるそうではっきりしたことは言えないのだそうです。
言いにくそうではありましたが先生は警察と保健所へは連絡したほうが良いと言われましたが心理的には元の飼い主は虐待した人間である可能性が高いため戻したくはなさそうだったようです。
これは、あくまでもNの主観です。

家族に相談したところ全員の答えはもちろん連れて来てだったのはわかっていたけど嬉しかったようです。

家に帰り家族と相談してみたところ父親の意見では虐待されていたかどうかはっきりわからないが、警察と保健所に届けは出さなければいけないと言われました。

母親の意見は犬の特徴をあまり詳しくしないでわざと虐待されていたような跡ありって連絡しておいたらというものでしたし、妹は虐待した飼い主がのこのこと現れたらひどい目に会わせてやると息巻いているそうです。

確かに母の言うとおりに虐待の跡ありと連絡しておいたら飼い主は現れまいとは思ったのですが普通に犬の特徴だけ連絡をしておきました。

虐待されていた犬を躾しなおすのは大変だろうなと話し合いながら犬の名前もいくつか候補が上がりました。
犬を一定期間もしくは終生飼育になるかもしれない場合やはり一緒に住んでいる家族の協力と同意が必要不可欠となります。

私は家族全員が犬好きだったことに感謝をし、虐待されていたかもしれない犬を何の躊躇もなく受け入れてくれる家族で本当に良かったと思いました。

虐待されていた過去

次の日動物病院に行ってみると犬は少しだるそうでしたが連れて帰っていいよと言われ持参したキャリーバッグにそっと入れました。

獣医には警察と保健所に届けたことを報告して自分の家で預かって飼い主が見つからない場合は我が家で終生飼育をすることを伝えると喜んでくれました。

虐待されていた犬はふとした瞬間にスイッチが入ってしまうかもしれないので何かあったら相談にくることを約束して家に連れて帰ったのです。

家の中に入れてもキャリーバッグから中々出てこようとはしないので家族は騒がずに静かにして水を入れた容器を置いて側を離れます。

離れた所から見ていたらそっと出てきて水を勢い良く飲んでいます。
飲み終えるとキャリーバッグに戻っていってしまいまるで自分の存在を隠すかのごとく静かにしているのは慣れない人間への恐怖でしょうか、それとも暴力を振るわれたことによって人間全般が怖くなってしまったのでしょうか。

一応餌入れの容器にドライフードに鳥肉のささみと野菜を煮込んだものをかけたものを置いてみましたが一向に出てきません。

家族全員で長期戦の覚悟を決めると共に虐待した飼い主への嫌悪を一層つのらせました。
我が家の3ヵ月後には愛犬になる予定の犬の名前は風のように現れたので風と書いてふうにしました。