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飼い主を待ち続ける犬

忠犬ハチ公の物語

主人を待ち続けたことで有名なのは忠犬ハチ公の物語でしょう。

帰らぬ人となった博士の飼い主の帰りを東京の渋谷駅の前で7年間の間待ち続けたという話はあまりにもう心を打つものです。

犬種は秋田犬で名前はハチ、ハチ公の愛称で親しまれています。

渋谷駅前にはハチのその姿にちなんで銅像が設置されています。

この「忠犬ハチ公像」は渋谷を代表するシンボルであり、
多くの人の待ち合わせ場所として活躍しています。

秋田で誕生したハチは当時東京帝国大学農学部で教授を務めていた上野の秋田県を飼いたいという要望から彼の元へ送られました。

なんと米俵に入れられて秋田の大館駅を出発し、列車の荷物車に揺られ、
20時間もかけて移動してやっと新しい飼い主の待つ東京の上野駅に到着したのです。

ハチはジョンとエスという二頭の先輩犬たちと飼われていましたが、
特にポインター犬のジョンは、ハチの面倒をよく見ました。

ハチの仕事は玄関先などで職場に向かう主人を見送り、
時には最寄り駅の渋谷駅まで行き、送り迎えすることもあったといいます。

主人との別れ

しかしその幸せな日々は突如終わりを告げてしまうのです。

おおよそ1年余りが経った1925年5月21日、
主人である上野は農学部教授会会議中に突然脳溢血で倒れ、
そのまま帰らぬ人となってしまったのです。

もちろんそんなことを知る由もなく、
ハチはその日もジョンとエスと一緒に主人を迎えに渋谷駅まで行っていたといいます。

その後、様々な家を点々としましたが上野を慕う情は止むことはありませんでした。

渋谷駅を訪れては道行く人々のなかで主人の面影を探しました。

食事のために当時預けられていた家に帰っては、
また渋谷駅にかえるということを毎日繰り返していたのです。

渋谷駅に来るときには、途中にある旧上野邸に立ち寄り、
その窓から中を覗いていたという話も残されています。

渋谷駅前に現れるハチは通行人や商売人からしばしば虐待されることもありました。

しかし日本犬保存会初代会長の斎藤弘吉がハチを哀れんで、
ハチの身の上話を新聞に寄稿したしたのをきっかけに一転してハチは人気ものになったのです。

そして上野が亡くなってから10年程たった頃、
ハチは稲荷橋のそばにある滝沢酒店の入り口付近で亡くなっているのを発見されるのです。

場所は渋谷駅の反対側で、ハチが普段は行かない場所でした。

そんなハチですが最後には愛する主人の元へ逝けたということが
いつも駅と反対側にいたことから伝わってくるような気がするのです。