ペットの名話 保管庫
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最後を看取って

三代目小鉄

友人の家は必ずと言っていいほど雄の雑種犬を飼っています。
今いる小鉄という犬は三代目だそうです。

二代目は凛々しい顔つきの雑種犬でしたが
8歳の時に癌が発症しました。

二代目は賢い犬でした。病気になってお父さんも友人も一生懸命に
治療法を獣医と検討しましたが手術で病巣を取り除くくらいしか
手は残されてはいませんでした。

犬の口腔癌は珍しいことではないらしく結構あるらしいのです。
二代目の様子がおかしいのに気づいたのは顔が腫れているし、
口が臭っていたからです。

食欲がないとか痩せてきたといった兆候は
特になかったので気づくのが遅れてしまいました。

口腔癌は再発することが多いのが特徴なので悪い病巣を
上手く切除できたとしても再発したとしたらおしまいです。

安楽死も視野に入れた治療の日々

獣医には安楽死も視野に入れて考えることを約束させられました。
友人とお父さんも悩みました。二代目に頑張らせて手術させて、
完治するならともかく再発するんだったらすぐに楽にしてやったほうが
良いのだろうかと悩んだそうです。

こんな時に二代目自身の意志を確認したいものですが
動物の言葉がわかる人でもない限りそれは無理というものです。

友人とお父さんは取れる範囲の腫瘍を取り除いてもらい、
安楽死のことについては様子を見て二代目があまりにも
辛そうだったら考えるという結論に達しました。

獣医の先生と二代目自身の努力により手術は無事に
終わってとりあえずホッとしましたが油断はできません。

麻酔が覚めた後の二代目の顔を見れた時、友人とお父さんは
泣いてしまったそうです。

獣医の先生の許可がおり二代目を家に連れて帰った時には
お母さんも弟も一緒にそろって泣いてしまったそうですが、
二代目自身だけはどことなく嬉しそうだったそうです。

家に帰れたことを喜んでいたのでしょうか。

二代目小鉄の辛い闘病生活

口の周辺の腫瘍を取り払ったので食べ物を飲み込むづらくなったので
獣医の先生の指示により二代目の口の中に入れる物は
厳しく制限されました。

ドロドロした流動食かアイスクリームやゼリーのように
すぐ溶けて吸収されるようなものを勧められました。

量を多くすると二代目が疲れるだけなので
少量で栄養価の高いものが良いと教えられました。

一度に口に入れられる量もほんの少しづつです。
それでも心配なので家族全員つきっきりでの食事風景です。

元気だった頃の二代目が好物としていたヨーグルトも
小さなカップのものを半分も食べれば疲れてしまいます。

二代目はずっと寝てはいますが、家族がそこにいるのかを確かめるように
皆をジッと見ています。

まるで見納める様に見つめられるので家族も二代目から
目を離さずに見ていました。

撫でてあげたくても痛がるので撫でられないのです。
そんな風にして毎日が過ぎ、二週間目に入った時に容体が
急変したそうです。

食べ物を全く受け付けなくなり二代目は
静かに眠るように息を引き取りました。

家族みんなで安楽死のことについては最後まで悩んでいたのですが、
二代目自身は望んでいないような気がするという結論に達して家で
看取る決意をしたそうです。

大切な家族の命に関わることなので簡単には
決められない安楽死の問題は難しいです。

三代目の小鉄には出来るだけ長生きして欲しいと願っています。
病気はいつなるかわかりません、かかりつけの病院を決めて、
ペット保険に入っておくと安心です。