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愛犬と祖母の絆

動物が苦手な祖母

私の家族は、とても動物が好きです。
しかし、家族の中で唯一祖母だけが動物が苦手で、ペットを飼うのを反対していました。

私が小学生になった頃、父と母が犬を飼ってくれる事になったのです。
私や家族は大切に犬を飼っていたのですが、祖母だけは全く相手にする事はありませんでした。

なぜ、祖母が動物嫌いになったのかと言うと、小さい頃野犬に襲われたそうです。
小さい頃のトラウマがあり、どんな動物も苦手になってしまい、ペットを飼うのを反対し続けていました。

犬を飼い始め、家族同然の存在になった時、家族旅行をする事になったのです。
祖父母は自営業を営んでいたので、休めず自宅に残ることになりました。

そこで愛犬のお世話は当然のように動物が苦手な祖母ではなく、動物が好きな祖父にお願いをする事になります。
祖父は問題ないから楽しんでおいでと言って喜んで引き受けてくれ、私達は旅行へ出かけました。

祖母の変化

楽しく旅行から帰ってくると、驚いた出来事が待ち受けていたのです。
それは、犬が苦手だった祖母が、愛犬の散歩をしていたことです。

初めてその姿を見た時、あまりにも驚いてしまいました。
祖父から事情を聞くと、私達が旅行中、祖父は事業が忙しくなり愛犬の散歩が出来なくなってしまったのです。

毎日の散歩が出来なくなり、愛犬も寂しそうにしていたのを見た祖母が、可愛そうに思って怖い気持ちを抑えながら散歩に連れて行ってくれたと言います。

それからと言うもの祖母は、愛犬だけは怖くないと言って可愛がってくれ、散歩なども喜んで引き受けてくれました。
月日が流れ、祖母が体調を崩してしまいます。

体調が悪い日が続き、歩くことも出来なくなってしまい、全く元気がない日が続いていました。
そんな元気がない祖母に、寄り添うように愛犬が近くにいるようになりました。

まるで、私達が旅行に行っていた時に愛犬が寂しかったのを見かねて、勇気を出し散歩に連れて行ってくれた祖母にお返しをする様にです。

元気がなかった祖母ですが、常に祖母の隣にいる愛犬に元気を貰い、リハビリなども行い始めます。
その時も、愛犬は祖母を見守るかのように側にいました。

祖母も早く元気になって、愛犬と散歩がしたいという目標を持ちながら頑張っている様子を見て、愛犬と祖母の絆の強さを感じます。

最初は動物が苦手だった祖母が愛犬を通じて犬嫌いを克服し、病気も克服して本当に感動しました。
人間にはない無償の愛を愛犬から、祖母は貰ったんだと思います。