ペットの名話 保管庫
  1. >>
  2. >>
  3. 友人がおじいちゃんのイグアナとお別れをした日

友人がおじいちゃんのイグアナとお別れをした日

おじいちゃんとの思い出

友人のおじいちゃんが亡くなってから半年が過ぎた頃
ようやく手続きすべきことを終えて落ち着いたので
家の中の整理整頓をすることにしたそうです。

骨董品を集めるのも好きだった友人のおじいちゃんの宝物は
多すぎて圧迫感さえ感じるほどだったらしく、
この際に思い切って出来るだけ処分して
すっきりとさせることにしたとのことです。

おばあちゃんは更に思い切っておじいちゃんの飼っていたイグアナも
市で経営している熱帯植物園に寄贈することにしました。

おじいちゃんがおばあちゃんの反対を振り切って
イグアナを飼い始めたのは確か5年も前のことになります。

ペットを飼うならおばあちゃんは可愛い小型犬にして
欲しかったのですがホームセンターでイグアナを見つけて
突然飼う気になったおじいちゃんをおばあちゃんは
とめることができなかったそうです。

可愛いペットとの別れ

その場でイグアナはもちろん必要な物を全て購入し
意気揚々と帰ってきたのです。

イグアナは寒さに弱いので
温室は常に暖かくしなければならないのですが、
おばあちゃんにはその操作なども難しかったようです。

餌やりや温室の環境を整えたりするのはおじいちゃんが
亡くなって以来それは友人の仕事になっていましたが、
大学生で時間が自由な時は充分に世話をしてやれても
就職してお勤めをすることになると時間はなくなります。

イグアナにかかる餌代や光熱費も馬鹿にできないし、
世話係の友人があてにできないことを考えたおばあちゃんは
手放すことを決意したのです。

友人も最初は怖がっていたイグアナの世話でしたが餌を毎日やる内に
可愛くなってきたのが自分でも不思議でならないそうです。
でも名前を呼ぶと確かに反応して寄ってきたりたまに
寂しそうにしていたりするとおじいちゃんがいなくて
寂しいのかななんて考えてしまうそうです。

意外なことに変な臭いもなくうるさく吠えたりもしないイグアナは
発情している時以外はおとなしく普段はただ黙って
温室の中に入れてある木の枝にもたれかかって
瞑想しているようにも見えますが多分眠いだけでしょう。

あまりにも寂しそうにしている時には温室から出して
やりベランダでひなたぼっこさせたりもします。

おじいちゃんのイグアナはお風呂が特に好きなようでたまに
大きめなタライにぬるま湯で温泉ごっこを行なったりもしています。
少し熱めなお湯も好きみたいでそういう時は
少し人間臭い表情も浮かべたりもします。

たいていは本を読んでいる友人の側で
黙ってじっとしているのが好きみたいでした。
おじいちゃんの生きている時もこんなふうに過ごしていたのかと思うと
おじいちゃんのことを思い出して少し泣いてしまったといっていました。

熱帯植物園に行く日が近づいてきたので
いよいよお別れかと思うと寂しくもなります。
おじいちゃんのイグアナの前にもイグアナの寄贈する人は
いたらしくちゃんとした温度設定や照明器具を
設置してある温室があるらしいのです。

そして熱帯植物園には別のイグアナもいるらしいので
友達もできるかもしれないのです。

今までは1匹で飼われていたので
他のイグアナと仲良くやっていけるのかは
不安がありますが楽しみでもあると言っていました。
イグアナに友達か恋人ができるといいなと思っているようです。