ペットの名話 保管庫
  1. >>
  2. >>
  3. 五年振りの再開

五年振りの再開

ゴリラを取り巻く過酷な運命

動物と人間の間には目に見えない絆が存在していると実感できるお話があります。
野生の世界から人間の元へと保護される動物が多いのは、自然環境の破壊など様々な理由があります。

特に問題視されているのがゴリラの住処となっている森が少なくなっていることです。
住む場所を失ったゴリラの数は急激に減少しつつあると言われています。

それだけでなく、ゴリラは食料を求める密猟者の格好のターゲットとなっていると言われています。

このような実情から母親が殺されてしまって孤児になる赤ちゃんゴリラが多いそうです。
一人で生きていけない赤ちゃんゴリラは、死んでしまった母親の側で寄り添いながら息絶えるケースも珍しくないそうです。

孤児になってしまった赤ちゃんゴリラを保護する活動は、世界各国で取り組まれています。
保護した赤ちゃんを野生に戻っても生活できるように育て、立派な大人になった頃に野生へ戻すという活動をしている人や団体が多いです。

今回は、赤ちゃんの頃から育てていたゴリラを野生に戻してから5年後にどのような生活を送っているのか気になって会いに行った人のお話をご紹介します。

参考:ゴリラは一緒に過ごしたあの日々を忘れはしなかった!5年ぶりに再会を果たしたゴリラと人間の感動の再開

昔の記憶がすぐに蘇った!

イギリスの野生動物公園では、住処を追われた野生のゴリラや母親とはぐれてしまった赤ちゃんゴリラなどを保護して野生へ戻す活動を行っています。

ゴリラの世話をしているのはダミアン・アスピノールさんで、これまでにもたくさんのゴリラと生活をしていました。
その中の一頭であるキウィビは、赤ちゃんの頃からアスピノールさんが一所懸命お世話を続けていました。

大人になったら野生に戻して、野生の仲間と一緒に生活することを目指していました。
キウィビが5歳になった頃、野生に戻しても問題ない状態になったことから、安全に暮らすことができる西アフリカの森へと返すことになりました。

それから5年経った頃、アスピノールさんはキウィビが無事に暮らしているのか気になったため、西アフリカの森へ行くことにしたそうです。

キウィビと別れた森へ行ってキウィビの名前を呼んでいると、どこからともなく一頭のゴリラが姿を見せました。
アスピノールさんはこのゴリラがキウィビであるとわかり、すぐに近寄って行きました。

五年振りの再開でしたが、キウィビはアスピノールさんのことをしっかり覚えていたようで、以前と同じように甘えたり遊ぶような仕草を見せてくれました。

近くにはメスのゴリラなどの仲間たちがいたので、キウィビはしっかりと仲間と暮らしていることがわかりアスピノールは嬉しかったようです。

再び別れの時がやって来ると、キウィビは名残惜しそうにアスピノールの背中をずっと抱きしめたまま離そうとしませんでした。
アスピノールさんを見送る瞳は、本当に寂しそうに見えました。